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エアコンの内部クリーンとお掃除機能の違いとは?特徴と使い分け方

エアコンを日常的に使用していると、フィルターや内部にホコリやカビが溜まってしまいます。これを放置しておくと、効率が低下して電気代が上がるだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす怖れさえあります。多くのエアコンにはお掃除機能や内部クリーン機能が搭載されていますが、これらの機能だけでエアコン全体の清掃が十分に行われているのでしょうか。また、このふたつの機能は何が違うのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

エアコンの内部クリーンとはどんな機能?


エアコンの内部クリーンとは、エアコン内部に発生するカビや臭いの原因となる湿気を取り除く機能です。エアコンを使っていると、冷房や除湿運転中に内部で結露が発生し、その湿気がカビの原因となります。内部クリーンを使うことで、エアコン内部を乾燥させ、清潔な状態を保つことができます。

内部クリーンの仕組みと種類

内部クリーンは冷房や除湿運転を行った後に自動で作動し、エアコン内部を乾燥させる機能です。送風のみで乾燥させるタイプと、送風と暖房の両方を用いて乾燥させるタイプがあります。内部クリーンの作動時間は機種によって異なりますが、おおよそ60分から140分程度が一般的です。

内部クリーン機能の効果

内部クリーンの主な効果は、エアコン内部の湿気を取り除き、カビの発生を防ぐことです。エアコンを冷房や除湿で運転すると、内部で空気が冷やされて結露が発生します。この状態が続くと、カビが繁殖しやすい環境になってしまいます。内部クリーン機能を使用することで、エアコン内部を乾燥しカビの発生を抑えます。カビの発生を防ぐことで、エアコンから発生する嫌なニオイも抑制できます。

内部クリーン機能の使用タイミングと頻度

内部クリーン機能は、冷房運転や除湿運転を行った後に毎回使用することが理想的です。特に梅雨から夏にかけてはエアコンを頻繁に使用するため、内部クリーンを欠かさず行うことが、カビ予防に大切です。また、エアコンを長期間使用しない場合でも、1~2ヶ月に1回程度は内部クリーンを作動させて、エアコン内部を清潔に保つようにしましょう。

内部クリーン機能の注意点

内部クリーンには60分から140分程度の時間が必要となりますが、その間ほかの機能を使用できません。また、内部クリーンを暖房運転で行う機種の場合、室内の温度が2~3度程度上昇することがあります。エアコン内部の湿気が室内に放出されることで、カビやホコリの嫌なニオイが感じられることもあります。外出時や、寝室以外の部屋であれば就寝時に運転させると良いでしょう。

エアコンのお掃除機能とはどんな機能?


エアコンのお掃除機能は、フィルターやエアコン内部に溜まったホコリやゴミを自動的に取り除く機能です。エアコンの使用頻度が高い季節ではフィルターにホコリが溜まりやすく、これがエアコンの効率を低下させる原因となります。お掃除機能を使うことで、フィルターや内部の清掃を自動的に行い、エアコン効率を維持しやすくします。

上図の赤枠のようにリモコンに「フィルター掃除」や「手動掃除」のボタンがあれば、「おそうじ機能付きエアコン」です。
※“内部クリーン”はフィルター自動掃除機能ではありません。

お掃除機能の仕組みと特徴

エアコンのお掃除機能は、エアコン内部のフィルターに付着したホコリや汚れを自動的に取り除く機能です。お掃除ロボットやお掃除ユニットと呼ばれる専用の装置が備わっており、フィルター表面をブラシでこすり洗いして、集めたホコリをダストボックスに回収します。

お掃除機能付きエアコンは、フィルターが取り外しにくく、人の手で頻繁に掃除を行う必要がないため、高所作業が難しい方や手入れが苦手な方にとって非常に便利です。

フィルター清掃による効果

お掃除機能の最大の効果は、エアコンのフィルターを清潔に保つことです。フィルターが汚れると、空気の通り道が塞がれ、エアコンの冷暖房効率が低下します。また、汚れたフィルターを放置していると、ホコリ臭やカビ臭の原因にもなります。

お掃除機能は、フィルター表面の大きな塵やホコリを自動で取り除くため、エアコン効率を良くし、電気代を節約することができます。また、エアコンの風から出るイヤなニオイも防ぎます。

お掃除機能の自動運転と手動運転

お掃除機能の使用タイミングは、基本的にエアコンの運転停止時です。お掃除機能には自動設定と手動設定の2種類があり、自動設定の場合は冷房や除湿の使用後に自動でお掃除運転が始まります。

手動設定の場合は、リモコンのお掃除ボタンを押すことで、任意のタイミングでお掃除機能を作動させられます。1日1回以上の使用が推奨されているため、エアコンを使用した後は、自動でも手動でもお掃除運転を行うとよいでしょう。

お掃除機能の限界と注意点

お掃除機能はあくまでもフィルター表面の汚れを取り除く機能のため、フィルターの奥や本体内部に付着した頑固な汚れまでは落とせません。フィルターに付いた油汚れやタバコのヤニ汚れなども、お掃除機能では完全に除去できません。しかしお掃除機能付きのエアコンは構造が複雑で故障リスクも高いため、無理にフィルターを外して自分で掃除するのは避けましょう。プロによるエアコンクリーニングがおすすめです。

また、お掃除ユニットで集めたホコリはダストボックスに回収される仕組みのため、ダストボックスのゴミ捨ては定期的に行う必要があります。

お掃除機能と内部クリーン機能の違いは?

内部クリーン機能とお掃除機能を、表で比較してみましょう。

内部クリーン お掃除機能
目的 エアコン内部の湿気を取り除き、カビや臭いの発生を防ぐ フィルターを清潔に保ち、エアコンの運転効率を維持する
対象 エアコン内部の結露水や湿気 フィルターに付着したホコリやゴミ
仕組み 運転停止後に送風や弱暖房運転を行い、内部の湿気を排出して乾燥させる お掃除ロボットやお掃除ユニットがフィルター表面をブラシでこすり洗いし、ホコリをダストボックスに回収する
メリット カビや臭いを防ぐ ユーザーの手間を減らし、高所作業が不要。エアコン効率を高める
使用タイミング 冷房や除湿運転後に使用。エアコンを長期間使用しない時期にも推奨 エアコンの運転時間に応じて自動的に作動。手動操作も可能
注意点 電気代がかかる。運転中に部屋の温度が上がることがある フィルター以外の部分の汚れやカビは除去できないため、定期的なプロによるクリーニングが必要
できないこと すでに発生したカビや汚れは除去できない フィルターのホコリを除去するだけで、エアコン内部全体の汚れやカビは除去できない

お掃除機能と内部クリーン機能があってもエアコンクリーニングは必要

エアコンの内部クリーンとお掃除機能、一見するとエアコンを清潔に保つために十分な機能のように思えます。しかし、これらの機能にも限界があり、エアコンを完全に汚れやカビから守るためには、プロによるエアコンクリーニングが欠かせません。

エアコンクリーニングの必要性と効果

エアコンを清潔で衛生的に保ち、快適な空調環境を維持するためには、お掃除機能と内部クリーン機能を適切に使用することは効果的ですが、定期的なエアコンクリーニングは必要です。内部クリーンやお掃除機能はエアコン内部の汚れを予防する機能であり、蓄積した汚れを根本的に解決することはできないのです。フィルター奥の汚れやこびりついた油汚れ、発生したカビをおとすには、エアコンクリーニングを利用しましょう。

プロのエアコンクリーニングでは、エアコンを分解し、熱交換器やファン、ドレンパンなどの内部部品を丁寧に洗浄します。これにより、お掃除機能や内部クリーン機能では除去できない汚れを根本的に取り除いてくれます。

エアコンクリーニングの推奨頻度

一般的に、エアコンクリーニングは年に1回程度の頻度で行うことが推奨されています。エアコンの使用頻度や環境によっては、より頻繁なクリーニングが必要な場合もあります。

また、エアコンクリーニングは、エアコンの使用頻度が低い春季や秋季が最適です。ただし、エアコンから異臭がしたり、明らかに冷房や暖房の効きが悪くなったりした場合は、季節に関係なく早めにエアコンクリーニングを検討しましょう。

まとめ

エアコンの内部クリーンとお掃除機能は、それぞれ異なる役割を担っています。内部クリーン機能は、エアコン内部の湿気を取り除き、カビや臭いの発生を防ぐことを目的としています。一方、お掃除機能は、フィルターを清潔に保ち、エアコンの運転効率を維持することが目的です。

しかし蓄積した汚れを落とすことはできず、それには定期的なエアコンクリーニングが必要不可欠です。プロのエアコンクリーニングでは、エアコンを分解し、内部部品を丁寧に洗浄することで、お掃除機能や内部クリーン機能では除去できない汚れを根本的に取り除くことができます。

エアコンを快適に使用するためには、お掃除機能と内部クリーン機能を上手に活用しつつ、年に1回程度はプロによるエアコンクリーニングを依頼しましょう。

この記事を書いた人
この記事を書いた人

小柳隆郎

職業:総合清掃事業会社最高財務責任者 兼 WEBチーフディレクター

株式会社すかいらーく、株式会社KIREI produce、フリーランスグラフィックデザイナーを経て総合清掃事業会社でのWEB事業を担当。
現在は経営層の一人として加わり、清掃関係コラムを寄稿する事も精力的に行っている。

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